ロジパラさんを目指してた!

はてな日記で書いてた頃の冗談日記

需要はどこにあるか?

 今携わっている仕事は日本人全てがコンシューマーになるようなサービスをしているサイトだ。サービス内容は細かく書けないが、昔から全てのヒトになじみが深い商品をウェブで注文してもらい商品を届けている。

 この商品、実は家庭でも同じことができてほとんどの人々が家庭で作ってしまい、このサービスはだんだんと市場が小さくなってきているらしい。家庭でできてしまうからだ。

 もちろん品質には自信がある。一般家庭で手ごろに作成してしたものより、注文をいただいて大きな工場で生産した私たちがサービスする商品のほうが高品質だ。しかし素人にはその違いがわからず、ほとんどの人たちは家庭で作成するレベルで満足してしまうのだ。

 そしてなかなか一般人は金を出さない。このサイトは誰もが知ってるメーカーが誰もが手にとったことがある商品をサービスしているので潜在的なお客は一億三千万人いると勘違いしがちだが実際は違った。ほとんどの人々にこう思われるのである。『欲しいと言えば欲しいけど、お金出してまで欲しくはない』。

 ではどうすれば、一億三千万人に興味を持ってもらえるか?.....と考えるのは最近の考えの主流ではないようだ。今はそのうち、興味を持っている人やお金を出してでも欲しい人たちをどうやって取り込むかが主点になっている。一億三千万人から少しずつ注文してもらうかよりも最初から興味がある人たちを取り込んだほうが話が早く、それで十分に売り上げが成り立つのだ。

 その方法として選ばれるのが、その世界に興味のない人たちを無視して専門用語を駆使して説明をしてしまうことだ。専門用語がわからない一般客は『欲しいと言えば欲しいけど、お金出してまで欲しくはない』人たちなのだから。(あまりに一般客を無視してその業界が閉じられた世界になってしまい新しい人たちが入ってこなくなってしまう危険性はまた別の話)

 例を出そう。ガンダムと言うテレビアニメシリーズはガンダムに興味がなくてもご存知だと思う。私は20歳後半~30歳台の男性は一度くらいはアニメを見たことがあると思っているが、その年齢層の男性全員にガンダムのプラモデルを売るのは大変な作業である。

 その広告として「ガンダムのこれまでにない動きをする精巧なプラモデル完成!」としてその年齢層の男性全員が買うだろうか?答えはノーである。

 それならばガンダムが好きで詳しい人たちのみに向かって「RX-78、1/50サイズ販売!マニュピレータのフィンガー部分が15°単位で最大90°変更可能。コアファイターのキャノピーが開く!外装のチェンジでG-3ガンダムに換装可能!」と広告をうった方がよほど集客率が高いのではないだろうか?

 後者のほうがシェアは低いが売り上げに貢献する方法だ。

 生活必需品は全ての家庭に揃っている。そして最低限の品は低価格で手に入れることができる。興味を感じるものは個人個人違い、お金を出すほどの価値を感じるものは千差万別である。ひとつのサービスでまかないきれるものではない。

 もはや対象者全員が買うことなど期待できない。ターゲットを絞って彼らにカスタマイズしたサービスしか生き残れないかもしれない。