※携帯からだと推敲しないから長くなる…
before → GW前半3
■これまでの粗筋
府中競馬場まで遠足に行ったら40000円拾った。使ってしまえ。
高校のときの仲間が三十代になってやるゼイタクとは何か。お水?風俗?はん!地べたを這いつくばる虫のような発想しかできないのか!そんな奴らは別口で飲みに行ってやるから覚悟しておけ!(←あまり否定する気はないらしい)
今回は違うのさ!高いところで愚民どもを見下しながら高価なものを食うのさ!
降り立ったのは埼玉県さいたま市の大宮駅。駅前にあるアルシェってビルに周富徳の店があるはず!そこで至高の中華料理を堪能するぜ!
周富徳はアルシェから撤退してました。っていうかレストランフロアがなくなってました。ビル自体がギャル系ファッションの店舗しか入ってませんでした。アルシェよ、お前はいったいどこにゆく…
気を取り直して次!!
そごう?ハンズ?そんなファミレスに毛が生えた程度のレストランならいつでもいける!
周辺最後のビルのここなら!ホテルと式場とコンサートホールを兼ね備えるここなら!(わかる方へ・名前を出さない理由は後の文章から察してください)
高速エレベーターで最上階へ。高級おフランス店に入ると店員が「いらっしゃいませ」と声をかけてきた。
その時にようやく、ちょっとした間違いに気付いた。店員・タキシード。綺麗な姿勢で深々と頭を下げて入店のあいさつ
俺たち・一時間前まで風の強い競馬場にいて砂まみれ。一人はリュックを背負っている。
小さく生まれた場違い感をさくっと無視して中へ。
コース料理しか出せないというのでメニューを吟味。なになに?
5250円コース
6300円コース
10500円コース
(飲み放題ではありません。ってか飲み放題という概念はないと思われます)
……言い出しっぺでスポンサーである俺が安いものを食うわけにも行くまい。メニューとして純粋に6300円コースにもひかれたがここは…
「10500円コースで。ふたりもそれでいい?んじゃそれを三つ」
この時の感覚
んー、なんかねー、ポッケに入っている金が自分の金だっていう感覚がないだよねー。みんなで旅行している中でお財布がかりに任命されただけって感じ?
一品目・ホワイトムースにウニがのっているもの。
ウニはウニで食ったほうが…。ってかこのウニあんまり…
2品目・なんかの魚のカルバッチョ
あったかい刺身がうまく感じないのは日本人だから?いや、チェーン店系居酒屋でくった鮪のカルバッチョはうまかったぞ?
3品目・サザエとアワビのなんとか
喰いにくい。
4品目・鰆を揚げたものにキャビアみたいなもんがまぶしてある
これはうまかった。普通にうまかった。うん、普通にね。
ここまでの論評・鯛の鯛をくれたいつもの居酒屋のほうが五段ぐらい上。
なんとなーく辺りを見渡す。ピアノのクラシック(かな?)の生演奏が流れる店内はそれなりにお客さんが入っていた。ここにくるためか結婚式の帰りかみんな正装だった。紳士淑女、そんな言葉が似合う彼らの中に普段着の俺たち。どうみても『パチンコか競馬で予想外の大勝をした帰りに思い付きで入ってきた3人』であった。
やっと10500円コースっぽいものが出てきた。
メインデッシュ(特筆の必要なし)が終わり、出てきたデザートの数が居酒屋のコース料理とは違った。五品ぐらいのアイスとケーキ。それと食後のお紅茶と一緒に出てきたチョコレートは確かに高級感が少しだけあった。
総評・高級レストランは着飾って気張って淑女と行き、夜景と雰囲気を楽しむものである。決して気兼ねしない友人達と入って真剣に料理を味わうところではない。
食前酒にワインではなく、「疲れたしノド乾いているよな?」などといいながら生を頼むような輩は入ってはいけない
※友人達の言動
・「こーいうところだからじゃなくて、奢りだからうまいんだろーな、この生ビール」
・最初の3品を「ナマ物ダメだから食べていいよ」と皿ごと押しつけてくる
・メインデッシュの皿の肉を食い、「腹一杯」と残りの竹の子と旬の野菜(おそらくこっちがメインのメイン)を皿ごと(略)
・帰りぎわの感想「よく分からなかった」
おごりがいのない連中である。
だけど、こんだけのことをされて笑ってたんだから、俺は心底あの4万円が自分の物だと思ってなかったんだと思う。