建前
恵子は東京でカラダを売りながら日々の糧を得る生活をしている。ある日、知子が上京してきて宿泊を求めてきた。
高校生の時にレイプされたところを、知子に助けられたことのある恵子。思い出したくない過去の象徴である知子に恵子はやさしくできなかった。
田舎に帰りたくないという知子に対して恵子は売春をうながす。
虚実交じる二人の感情はとてもリアルで、時として痛々しささえ感じる。
6人の監督達が“エロス”をテーマに描いた6つの愛のドラマ「ラブ・コレクション」シリーズの一つ。
本音
前半に不必要な脱衣シーンが出てくるのはエロをテーマにした映画祭の出展だったから、先にノルマを果たして後は好きなように作りたかったのかな?中盤のスタンガンの客の場面で全裸だった方が自然な気がする。
田舎に帰れない理由が出てこないので、知子がカラダを売ってまで恵子と都会に対する固執に感情移入は難しいかも。
二人は誘拐が成功するなど考えてなかっただろう。ただ、なんでもいいからアクション起こして現状を変えたかったのだろう。ココロとカラダが離別し、ココロが壊れカラダが傷ついた二人。誘拐した少女の労りの言葉と知子の独白が悲しく空を泳ぐ。