ロジパラさんを目指してた!

はてな日記で書いてた頃の冗談日記

近くのラーメン屋さん

 職場のビルから昼飯にちょうどいい距離にラーメン屋がある。店の前を通ったときに客がいたことがなかった。店構えは正直言ってキレイではない。ターゲットはおしゃれなOLちゃんではなく土建業のおじさんたちなのだろう。それはそれで需要があると思うけど、最寄駅から2分の立地条件にある店の商売の仕方としては間違っていると思う。

 誰も入ったことがないというので試しに行ってみたのが二ヶ月前。ラーメンの麺はうまかった。だけどスープが濃すぎる。きっとスープを研究しているうちにあれもこれもと思っていたら濃くなってしまったんだと思う。開発当初に旨い薄味が作れたとしても毎日味見している店主からすれば、物足りなくなっちゃうんだと思う。だから醤油を追加したり豚の背脂の量を増やしたりして、どんどん迷走していく。そして最終的に濃ゆすぎになってしまい、たまにしか食べないお客さんには食べられないものになってしまう。個人ラーメン店によくある失敗である(研究者:オレ)

 その時は課長島耕作を読みながら食っていたら「そのマンガあげるよ」と言われた。丁重にお断りして職場に戻る。

 懲りずにもう一度行ったのは三週間前。奥に作業着のお客さんが一人いたような気がしたけど、よく覚えていない。500円の餃子定食を頼む。餃子はおいしかったが、おかずが餃子しかないのはつらかった。ついてきたスープは例のギトギトスープをお湯で薄めたもの。う~ん.....

 とか何とか言いながら昨日、三度目の入店。日替わり定食と歌っている中華丼を貧素にしたもの(具の種類が少なくえのきがたくさん入ったあんかけ)をレンゲではなく普通のスプーンで食べる。もう二度とこないかなと思ってドアを開けようとしたときに店主が声をかけてきた。

「仕事は忙しいの!?」

 意味がわからず返事に困っていると店主が続けた。

「最近食べに来ないからさ、どうしちゃったかと思って」

 .....二ヶ月間に三度行っただけで常連と認定されたらしい。