ロジパラさんを目指してた!

はてな日記で書いてた頃の冗談日記

オーバースペックで見えてくるもの

 スペックオーバーとは、求めている性能に対してパソコンがついていかないことを言う。ファイナルファンタジーオンラインはうちのパソコンでは重すぎて出来ない。中古の安いパソコンで音楽編集しようとするとCPUが遅すぎて仕事にならない。そんなやりたい作業に対してマシンがついてこれない状況をスペックオーバーと呼ばれている。

 逆にオーバースペックという言葉もある。こちらははてな辞書に記載があるのでそちらも参照してほしいが、求めている性能以上の能力がパソコンにあって使いきれていない場合のことを言う。インターネットとメールにしか使わない管理職の上司が最先端のマシンの素晴らしさは使いこなせないし、グーグルの検索サーバに使われるようなスペックを持つのマシンを個人用に使おうとしたらマシンの性能を引き出しきれるものではない。

 

 オーバースペックという言葉は 「使いこなしきれないハイスペックな性能のパソコン」という言葉から転じてそれを買って結果的に損をするという意味にも使われている。

 パソコンを始める人が「パソコンがほしいんだけどどんなのがいいかな?」と詳しい人にたずねると「何がやりたいの?」と言われる。「ん~、インターネットとメールかな」「んじゃ二世代前の安いパソコンで十分だね」と答えられて、相談した側は満足できなくなる。新しいことを始めるのに道具は中古でいいといわれてしまって不満なのだ。ほとんどの場合は結局、最新パソコンを購入する。

 

 相談した詳しい人に否定されながら買った最新パソコンを使う初心者。だけど初心者はとんでもない飛躍と遂げることがある。自分の世界が広がった初心者はインターネットとメールだけではなく画像を書き音楽を取り入れ始める。独自ドメインを取得してホームページまで始めることまである。これらは最新パソコンのスペックの全てを使用しきっているわけではないが”二世代前の安いパソコン”では出来なかったことだし、もし”二世代前の安いパソコン”を買っていたら画像編集をやらずにあきらめてその人の世界が広がらなかっただろう。

 それはパソコンの世界に限らない。電車男は”(恋愛は)オレにはオーバースペックじゃあ!”と叫びながら、がんばってエルメスさんをゲットした。思春期に大人の世界をのぞこうとして無理した背伸びは自分を成長させた。

 

 オーバースペック。自分の能力より少し高い環境は、知らないうちに自分の世界を広げることになる。今の自分の二倍以上のオーバースペックはおろかだけど、1.3~1.5倍のスペックを求めるのは楽しいことだと思う。