ここは大都会。木曜日の19:30。金曜日ほどではないにしろ、解放感が辺りを包んでいた。
改札の外で一人たたずんでいる俺。
さっきまで右にいた男は、ごめーんと言いながら駆けてきた女を笑って許して雑踏の中に消えていった。
左にいた女は改札から出てきた友達に手を振りながら出てきた近寄り、そのまま消えていった。
四月も後半になり、やっと春を感じ始めた今年の陽気。恋人と、友達と、どこかにゆくにはいい季節になった。
やっと俺が待ってた相手がきた。女性…ではない。ぴしっとスーツを着たリーマン。俺も同じ格好だ。
俺「お疲れさまです。お世話になります」
ええ、仕事ですとも。ミーティングで色々叩きのめされて家路に着きました。